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半導体テスト技術者検定 2級「設計と製造」 サンプル問題

「応用と品質」「パワーデバイス」 のサンプル問題も参考としてください。

  • 1. Pcdは電源電圧に比例するが,負荷容量と動作周波数に反比例する。
  • 2. Pcdは電源電圧の二乗,負荷容量,及び,動作周波数に比例する。(正解)
  • 3. Pcdは電源電圧と動作周波数に比例するが,負荷容量に反比例する。
  • 4. Pcdは動作周波数に比例するが,電源電圧の二乗と負荷容量に反比例する。
1 Pcdは電源電圧に比例するが,負荷容量と動作周波数に反比例する。
2
(正解)
Pcdは電源電圧の二乗,負荷容量,及び,動作周波数に比例する。
3 Pcdは電源電圧と動作周波数に比例するが,負荷容量に反比例する。
4 Pcdは動作周波数に比例するが,電源電圧の二乗と負荷容量に反比例する。

解説

CMOS LSI回路の消費電力には3つの要素が含まれる。1つ目は,回路がスイッチング動作する際に発生する充放電電流(Idsp/Idsn)による消費電力Pcdである。これは,電源電圧Vで動作する負荷容量Cを持つトランジスタがスイッチングする際の消費エネルギーがC・V2に比例すること,及び,単位時間当たりのスイッチング数が動作周波数fに比例することから,C・V2・fに比例するものとなる。2つ目は,スイッチング時にトランジスタセルを貫通して流れる貫通電流(Idp)による消費電力Pdpである。これは,貫通電流による電荷をQとすると,Q・V・fに比例するものとなる。3つ目は,静止状態においてトランジスタから漏れ出るリーク電流(Il)による消費電力Plである。こちらはIl・Vで表すことができる。

これらを用いると,CMOS LSI回路の消費電力Pは次式で表すことができる。

P = Pcd + Pdp + Pl

  • 1. ア:故障シミュレーションイ:故障辞書ウ:被疑故障集合(正解)
  • 2. ア:故障シミュレーションイ:被疑故障集合ウ:故障辞書
  • 3. ア:論理シミュレーションイ:被疑故障集合ウ:故障辞書
  • 4. ア:論理シミュレーションイ:故障辞書ウ:被疑故障集合
1
(正解)
  • ア:故障シミュレーション
  • イ:故障辞書
  • ウ:被疑故障集合
2
  • ア:故障シミュレーション
  • イ:被疑故障集合
  • ウ:故障辞書
3
  • ア:論理シミュレーション
  • イ:被疑故障集合
  • ウ:故障辞書
4
  • ア:論理シミュレーション
  • イ:故障辞書
  • ウ:被疑故障集合

解説

テスト結果に基づいて不良品の故障位置及びその故障形態を推定する技術として故障診断がある。半導体デバイスの微細化の進展に伴って物理的な故障解析がますます困難になっており,不良要因の特定には故障診断による故障位置の絞り込みの重要性が非常に高まっている。

故障診断の方法としては,大別して原因結果法と結果原因法がある。前者は故障シミュレーション結果を実際のテスト結果と比較して良く一致する故障を候補とする方法であり,その主な手法として故障辞書法がある。一方,後者はテスト結果が不一致となった出力から故障伝搬経路をたどることにより,その不一致の原因となる故障を候補とする方法であり,その主な手法としてはクリティカルパストレース法がある。

故障辞書法では,事前にテストパターンに対して故障シミュレーションを実施して故障辞書を作成する。故障辞書とは各テストパターンに対してどの故障が検出されるかをリストアップしたものである。実際に故障診断を行う際は,テスト結果が不一致となった各テストパターンが検出する故障集合の共通部分として被疑故障集合を求め,これが故障候補となる。

  • 1. 評価に使用する信号に歪みが含まれていても,FFTでキャンセルされるため問題ない。(正解)
  • 2. 全高調波歪み(THD)はその値が小さいほど歪みが小さい。
  • 3. 全高調波歪み+雑音 (THD+N) の測定に帯域除去フィルタ(あるいはノッチフィルタ)を使用することがある。
  • 4. 信号対雑音比 (SNR) の測定値の理論的限界は量子化誤差によって決まる。
1
(正解)
評価に使用する信号に歪みが含まれていても,FFTでキャンセルされるため問題ない。
2 全高調波歪み(THD)はその値が小さいほど歪みが小さい。
3 全高調波歪み+雑音 (THD+N) の測定に帯域除去フィルタ(あるいはノッチフィルタ)を使用することがある。
4 信号対雑音比 (SNR) の測定値の理論的限界は量子化誤差によって決まる。

解説

A/D変換器は,その量子化過程で発生する量子化ノイズに加えて,回路に起因する様々なノイズの影響を受ける。その動特性試験にはFFT解析を用いる場合が多いが,その手順を以下に示す。

また,試験に用いる指標として以下のものがある。

  • SNR:
    Signal to Noise Ratio(信号雑音比)
  • THD:
    Total Harmonic Distortion (全高調波歪み)
  • THD+N:
    Total Harmonic Distortion + Noise (全高調波歪み+雑音)
  • SNR:
    Signal to Noise Ratio(信号雑音比)
  • THD:
    Total Harmonic Distortion (全高調波歪み)
  • THD+N:
    Total Harmonic Distortion + Noise (全高調波歪み+雑音)

SNRは,アナログ信号の電力とそれに含まれるノイズの電力の比であり,アナログ回路一般に良く用いられる指標でありSNRが大きいほど雑音の影響が小さい。A/D変換器のFFT解析を用いたSNR試験では,入力信号に正弦波(基本波)を利用し,デジタル出力信号列をFFTによって周波数領域の信号に変換し,基本波の電力を基本波以外の周波数の信号のレベルの総和で割ることによりSNRを求めている。なお,SNRの測定値の理論的限界は量子化誤差によって決まり,その値は

6.02 × N + 1.76[dB] (NはA/Dの分解能ビット数)

によって求められる。

THDは,出力信号に現れる各高調波成分の電力の総和と元の入力信号の電力の比であり,THDの値が小さいほど信号の歪みが小さい。A/D変換器のFFTを用いたTHD試験では,入力信号に正弦波(基本波)を利用し,デジタル出力信号列をFFTによって周波数領域の信号に変換し,すべての高調波の電力の総和を基本波の電力で割ることにより,THDを求めている。

THD+Nは,THDにノイズを加味した指標であり,実際の機器の出力に高調波歪みだけでなく様々なノイズが含まれることを考慮したものである。THD+Nの測定には電圧計を用いる方法とFFTを用いる方法があるが,FFT解析では対象となる周波数領域の範囲を限定するための帯域除去フィルタや基本波の信号成分を取り除くためのノッチフィルタを必要に応じて使用することがある。

( ア )は機能安全規格 (IEC61508) の自動車分野向けのサブ規格と位置づけられる。基本的な考え方はIEC61508を踏襲しているが,自動車に特化したハザード分類や,自動車向け安全度水準の規定など,さまざまな追加がなされている。アイテムの機能不全(故障)が引き起こすハザード分析では( イ )などの分析手法が使われる。ASIL (Automotive SIL) はリスクの指標としてASIL AからASIL Dまでが規定され,( ウ )がもっとも厳しい要求レベルとなっている。具体的には,ハザードの過酷度,( エ ),回避可能性(制御性)の組み合わせから決定される。このような分析と決定されたASILの値を踏まえて安全目標が決定される。

SIL:安全度水準(Safety Integrity Level)

  • 1. ア:ISO9001イ:工程管理図ウ:ASIL Aエ:故障率
  • 2. ア:ISO14000イ:FMEAウ:ASIL Dエ:故障率
  • 3. ア:ISO26262イ:工程管理図ウ:ASIL Aエ:発生頻度
  • 4. ア:ISO26262イ:FMEAウ:ASIL Dエ:発生頻度(正解)
1
  • ア:ISO9001
  • イ:工程管理図
  • ウ:ASIL A
  • エ:故障率
2
  • ア:ISO14000
  • イ:FMEA
  • ウ:ASIL D
  • エ:故障率
3
  • ア:ISO26262
  • イ:工程管理図
  • ウ:ASIL A
  • エ:発生頻度
4
(正解)
  • ア:ISO26262
  • イ:FMEA
  • ウ:ASIL D
  • エ:発生頻度

解説

産業分野全般における電気・電子・プログラマブル電子の機能安全に関する国際規格として,国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)が定めるIEC61508 がある。しかし,分野ごとに機能安全に関する個別の課題が存在することから,そのサブ規格として位置づけられる規格がいくつか設定されている。その例を以下に示す。

規格 分野 概要
IEC61508 全般 電気・電子・プログラマブル電子安全関連機器の機能安全にかかわる共通規格
ISO26262 自動車 自動車分野固有のリスクベース手法を提供
IEC62278 鉄道 信頼性,可用性,保守性,安全性(RAMS)管理手法を提供
ISO10218 ロボット 産業(製造)環境におけるロボットのための安全要求事項,
ロボットの使用環境に応じて可変
IEC62061 産業機器 機械類の機能安全に関する規格,
一般的な工場や研究施設の機械設備向け
IEC62304 医療機器 医療品のソフトウェア設計に関する統一規格

IEC61508では,システムの安全性能を表す尺度として安全度水準(SIL:Safety Integrity Level)が定義され,その決定方法の事例等も紹介されている。SILにはSIL 1からSIL 4まで4つのレベルが定義されている。

SIL 低頻度作動要求モード
(作動要求あたりの失敗確率)
高頻度作動要求または連続モード
(時間当たりの危険側故障確率)
1 10-2 以上 10-1 未満 10-5 以上 10-4 未満
2 10-3 以上 10-2 未満 10-7 以上 10-6 未満
3 10-4 以上 10-3 未満 10-8 以上 10-7 未満
4 10-5 以上 10-4 未満 10-9 以上 10-8 未満

一方,自動車分野の機能安全規格として最近注目されているのがISO26262である。ISO26262では,アイテムの機能不全(故障)が引き起こすハザードに注目しており,その分析には故障モード影響解析(FMEA:Failure Mode and Effect Analysis)などの分析手法が用いられる。また,ISO26262では,IEC61508のSILに対応する安全度水準としてASIL(Automotive SIL)が定義されている。ただし,ASILはここまで対策すれば安全だという基準であり,SILとは少し考え方が異なる。ASILでは,ハードウェア故障に対する評価指標も設定されており,例えば単一故障(単一で安全性ゴールを侵害する故障)への対処指標(SPFM:Single Point Faults metric)については以下のような設定となっている。

  ASIL B ASIL C ASIL D
SPFM ≥90% ≥97% ≥99%

これからも分るように,ASIL Dが最も厳しい要求レベルとなっており,これらは,ハザードの過酷度(severity),発生頻度(exposure),回避可能性(制御性:controllability)のから決定されている。

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