PDEAとは
ご挨拶
一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会
当協会はこれまでパワーデバイス研究会、任意団体としてパワーデバイス・イネーブリング協会と、その活動範囲を徐々に広めてきましたが、2013年4月から一般社団法人化され、その活動をより一層参加者皆様のお役に立てられる組織となってきました。
新興国を中心に目覚しい経済発展を遂げるなかで、健全な発展の条件の1つとして省エネルギーを世界中で実現していく必要があります。それはすなわち、安心・安全で効率的な電力制御技術の実現、普及です。そのためには今後より高効率で信頼性の高いパワーデバイスの需要がますます高まっていくものと思われます。
その筆頭が自動車です。自動車市場はかつてないほどの変革期にあり、「CASE(Connected Autonomous SharedElectric)」という言葉が出るほど、様々な変化が押し寄せています。
内燃機関自動車ではパワーデバイスの搭載量はそれほど大きくありませんが、ハイブリッド車(HEV)やEVなど電動車両ではその搭載量・金額が一気に跳ね上がり、大きな市場を形成することは間違いありません。2017年を境にEVへの「ヒト・モノ・カネ」のリソース投入が世界規模で進行しており、モーター制御による車載アプリケーションが一気に増えてくることになるでしょう。
また、民生家電の分野でもパワーデバイスの需要が持ち上がりを見せています。とりわけ、エアコンや冷蔵庫などでは、インバーター化が中国などの新興国を中心に急速に進展しています。これによりファンモーターやコンプレッサー向けのパワーデバイス、パワーモジュールの需要が増えています。
工場の自動化、省人化が進んでいる産業機器分野もパワーデバイスの需要を支えている分野です。近年は中国などの新興国でも人件費の高騰に伴い、工作機械やFAロボットの導入意欲が増しています。
日本はかねてから、高品質・高性能なパワーデバイスを作り上げ、上手に使いこなしてきました。ディスクリートデバイスはもちろんのこと、モジュール分野では世界をリードする立場にあります。また、SiCなどでもデバイス分野に加え、装置・材料分野でも有力サプライヤーが数多くあり、パワーデバイス分野における裾野の広さは世界屈指といえます。
ユーザーからセット、モジュール、デバイス、材料、製造装置、テスターなどに至るあらゆる業種の専門性が高い次元で結実した成果であると言えますし、高信頼性を社会が要求し、それにしっかり産学官が応えてきた好循環があるともいえます。こうした高信頼性、安心・安全を支える技術に長けた良さを今後互いに引き出しあうことができれば、省エネルギー社会のさらなる進展が実現できると思います。
当協会はこれまで何度も産官学にまたがったメンバー、さらにはモジュールのユーザー、モジュールメーカー、装置メーカー、材料メーカーの参加を得て様々な勉強を含めた情報交換の場として機能してきました。こういう場が広がっていくことは上述のような観点からも大変意義のあることかと存じます。
当協会では毎年定期的に開催している「パワーデバイスセミナー」に加え、半導体技術者検定などを通じて、パワーデバイスをはじめとする半導体業界の一層の充実に貢献できればと考えております。より多くの皆様にご参加いただき、お引き回しいただけますようお願い申し上げます。
活動内容
技術委員会について
パワーデバイスの信頼性や品質に関する評価技術、評価方法、装置等の規格化・標準化を目的とし、会員各位の技術を共有・協議します。標準化、規格化に関する分科会を設定し、座長のもと定期的に会合を開催いたします。分科会の横の連携を図るため、必要に応じ連絡会を設置し、方針等についての確認や議論等を行います。
検定委員会について
半導体テストに従事する技術者、及びこれから従事する方々の知識・技術の向上を支援し、習熟度を客観的に評価するため、半導体技術者検定試験を実施します。また、その検定試験に関わる書籍の発刊も行います。
広報委員会について
パワーデバイスの信頼性や品質に関する技術情報を広く発信・議論することを目的としています。産学官の各ステークホルダーの有識者から幅広い知見を講義していただくセミナー等を開催したり、パワーデバイスに関する技術情報、市場向、会員の研究紹介等、協会の活動内容をご紹介する会報誌の発行を行います。詳細は、協会のホームページ等でご案内します。
セミナーについて
パワーデバイスの信頼性や品質に関する技術情報を広く発信・議論することを目的とし、産学官の各ステークホルダーの有識者から幅広い知見を講義していただきます。詳細は、協会のホームページ等でご案内します。
会報誌の発行について
パワーデバイスに関する技術情報、市場動向、会員の研究紹介等、協会の活動内容をご紹介します。年2回以上の発行を予定しています。
組織図
沿革
2010年 10月01日 |
パワーデバイス研究会 発足 |
2012年 10月01日 |
パワーデバイス・イネーブリング協会 発足 理事長 吉田 芳明 就任 |
2013年 04月01日 |
一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会 発足総会 代表理事 宮田 博司 就任 |
2015年 06月04日 |
第2期定期社員総会
代表理事 吉田 芳明 就任 |
2017年 06月15日 |
第4期定期社員総会
代表理事 津久井 幸一 就任 |
2021年 06月30日 |
第8期定期社員総会
代表理事 田中 成郎 就任 |
役員
代表理事 |
田中 成郎 |
株式会社アドバンテスト |
理事 |
多喜 義彦 |
システム・インテグレーション株式会社 |
理事 |
山本 秀和 |
千葉工業大学 |
理事 |
南雲 悟 |
株式会社アドバンテストアカデミー |
理事 |
豊田 信幸 |
株式会社テセック |
監事 |
渡辺 伸行 |
TMI総合法律事務所 |
事務局長 |
織笠 樹 |
株式会社アドバンテスト |
ミッション
環境技術への関心が世界規模で高まるなか、電気自動車や次世代電力網の中核技術であるパワーデバイスのマーケットが拡大しています。「パワーデバイス・イネーブリング協会」では、パワーデバイスの品質・信頼性向上と搭載機器の普及促進に向けて、パワーデバイスの技術規格・品質検査規格策定への貢献や、検査技術のレベルアップに向けたエンジニア検定制度の導入などに取り組んでいます。
標準化を視野に入れた活動を推進
日本の製造業界が、今後、このパワーデバイス、およびパワーデバイスを搭載した製品を、世界中のユーザーに提供し、安心・安全に利用していただくためには、各用途に応じたパワーデバイスの規格化・標準化を主体的に推し進め、第三者機関によって品質や安全性などを客観的に評価・認証する仕組みを早期に確立することが重要です。
将来、市場の拡大に対応してパワーデバイスの量産化・コストダウンを推進していく際には、各社独自の規格を採用するよりも、業界の標準規格に準拠した方がはるかに有利になります。また、品質保証面でも、業界標準のオープンな技術規格・検査に合格した「正規品」としての認証を受けることによって、製品に対する社会的信用が高まります。
さらに、環境技術への関心が世界的に高まるなか、現在、欧米をはじめ世界の有力企業がパワーデバイスの重要性に注目しています。日本の製造業が、パワーデバイス分野での競争力を今後も維持・強化していくためには、海外の有力企業とも連携を深めながら早期に標準規格を打ち出し、国際標準の規格策定においてイニシアティブを発揮することが大切です。
技術交流やセミナー開催などを推進
パワーデバイスへの関心が高まりを見せるなか、2012年10月自動車メーカー、機器メーカー、半導体メーカーなどのパワーデバイス関連企業や民間団体、および公的機関などが中心となって「パワーデバイス・イネーブリング協会」が誕生しました。
協会ではパワーデバイスの技術規格・品質計測方法の標準化なども視野に入れながら、加盟会員による技術情報交換の促進や、パワーデバイスの信頼性向上・標準化の重要性についての啓蒙活動に取り組んでいます。
パワーデバイス分野の技術・技術動向にフォーカスした「パワーデバイスセミナー」も活動の一環です。これまで年2回以上のペースで実施しており、東京、大阪を中心に実施してきました。業界や公的機関の専門家をパネラーに招き、パワーデバイスを取り巻く市場展望や技術的課題、次世代パワーデバイスの可能性などについて情報共有を図ってきました。今後も旬なトピックスを取り上げて、より一層セミナー活動に充実を図っていきます。
半導体および関連する産業に従事する人材育成の推進
半導体業界における人材育成の観点で、2014年から半導体技術者検定を開始、半導体関連分野を中心に検定を受けています。
この検定では半導体の基礎から開発、製造、テスト、品質保証に関して一定の基準で資格を付与。半導体の設計・製造・テストエンジニア、品質保証、半導体を利用した回路設計エンジニアなど、半導体に関わる技術者の地位向上、社会認知度の向上のほか、目標、学習の指針となることを目指す検定制度となっています。
アクセス
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目6番2号 新丸の内センタービルディング
株式会社アドバンテスト内
E-mail:info@pdea.jp
URL:http://www.pdea.jp
協会へのアクセス
JR線 東京駅丸の内北口 徒歩5分
新丸の内センタービルディング 23階
大きな地図で見る